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2008年12月16日 (火)

12月16日(火)

最近パトレイバーをたしなんでいる。劇場公開版の第3作を見てふと疑問に思った事があった。

その前に第3作の話の荒筋を書くとすると、娘を癌で亡くした科学者の女性が亡くなった娘の癌細胞を保存し、それに何か(忘れた)を合体させて水陸両用の魚ベースの化け物を作り出してしまう。そして、その化け物は沿岸部で人を襲い、十数名の死者が出る。女性は化け物を娘の生れ変りの様な物として捉えているので警察には協力しない。しかし、最終的には警察は化け物の弱点を押さえて、パトレイバー部隊で倒す事に成功。女性は化け物VSパトレイバーをリアル観戦して化け物が死んだのを見ると自身も自殺する。荒筋はこんな感じ。

見終わってふと疑問に感じた事は、女性は自殺しているが、仮に生きていたとしたら罪に問われるのか?という事だ。遺伝子関連の特別法で罪になる可能性はあるかもしれないが、刑法ではどうなのだろうか?

人が十数人殺され、殺したのは化け物。しかし、殺人罪(刑法199条)の主体(犯人になれる存在)は人なので化け物を殺人罪で裁く事は出来ない。人を殺した野生の熊が裁かれないのと同じ。とすると、殺人の正犯が存在しないので女性を殺人幇助で問う事は出来ない。では、女性が化け物を利用して人を殺したとして女性を殺人罪の間接正犯に問えないか。よく言う例で言えば、医者が看護婦に毒入りの注射を普通の注射だと偽り、患者に注射するよう指示し、実際に看護婦が毒入りだとは知らずに注射して患者を死なせて死まった場合には医者が殺人罪の間接正犯、看護婦は過失があれば業務上過失致死罪(たぶん)になる。実際に殺人行為たる注射行為を行っているのは看護婦だが、実質的に見たら看護婦は医者の命令に従う立場なのだから医者自身が注射するのと変わらないと考えて医者を処罰するわけだ。で、パトに戻ると、女性が化け物を自己の支配下において道具として利用していたかと言えば映画を見ている限りそんな事は無く、化け物は勝手に暴れている。そもそも、被利用者(上記でいえば看護婦)が人以外の化け物でいいのかどうかは不明。支配利用関係があれば別に化け物でもいいように思えるけど、その場合はむしろ化け物は拳銃のような本来の意味での道具に過ぎず、化け物を人がいるであろう空間に放す行為自体が殺人罪の実行行為(刑法用語・詳しくはウィキで)と言え、利用者は通常の正犯に問われるのが妥当な様な気がする。では、不真正不作為犯として罪を問えないか?

と、ここまで書いたところでこれ以上は刑法の前提知識無しでも理解出来る様に書く事は僕には無理なので止めときます。結局何が言いたかったのかというと、人が化け物を生み出し、その化け物が人を殺すなんて事を現行の法体系は予定していないけど、いづれ現実のものとなる日がくるのではないか。その場合に検察・警察はどう対応するのか?裁判所はどうするのか?科学の最先端に法律が常に追いつく事は不可能だと思うけど、その結果生まれるグレーゾーンの存在は科学者の良心に期待するしかないのか?

まぁ」、パトは劇場版しか見てませんが面白いですよ。

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コメント

上の事例だと、ペットの毒蜘蛛が脱走して殺害したのと同じように扱っていいんじゃないでしょうか。
その"化け物"の殺傷能力が予想できたかどうかが論点になるかと。

てか娘の替わりが魚てw

投稿: 仙 | 2008年12月17日 (水) 13時25分

毒蜘蛛の事例と同じように扱ってもいいだろうね。
それは状況次第で不真正不作為犯による殺人罪になるかもしれない。
論点は、①女性に殺人の故意があったか?
②~④は不真正不作為犯成立の要件が認められるか?
②法的作為義務の存在
③作為義務の容易性・可能性
④不作為の作為との構成要件同価値性

仙は『予想』という言葉を使っているから、過失犯を考えているのかな?

そもそも仙って誰ですか?

投稿: 匿名希望 | 2008年12月17日 (水) 22時30分

仙は投稿時間からしてオレンジですね。

投稿: 匿名希望 | 2008年12月17日 (水) 22時34分

化け物、化け物、化け物。
全部で17回ですね。

投稿: 匿名希望 | 2008年12月17日 (水) 23時29分

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